6月からスタートした「百合と薔薇」の読書会が、そろそろ終盤を迎えています。
回を重ねるうちに、「エーテル」と「アストラル」、四大元素である「エレメント」、3つの「プロセス」というシュタイナー独自の世界観にも、ずいぶん慣れてきていただいています。
「百合と薔薇~ゲーテ・シュタイナー的自然観察への誘い~」読書会
考えるように見る、観るように考える
これこそがゲーテ・シュタイナー的植物観察のアプローチなのですが、このことを、みんなで本を読み進めながら、わからないなりに(笑)探求してきました。
前回も、本を読んだ後に、参加者の皆さんそれぞれが用意した身近な植物(お花)の存在を、シュタイナーの世界観で表してみる、ということをしていただいたのですが、その分かち合いがとても楽しくて。
私たちが、今まで気づかなかった花のしぐさや在り方、その背後に隠れているものに近づこうとしたとき、その花と、それまでよりも深く繋がることができるのだな、と感じました。
それは、その花という存在そのものに対しての「尊敬」と「称賛」「畏敬」が含まれた「愛」なのではないかと思います。
この読書会が進行中に、著者の丹羽先生が天界に召されたというお知らせを受けました。いつかお会いできたら、という願いは叶いませんでしたが「百合と薔薇」をはじめ、たくさんのご本を残してくださったことで、いつでも先生の叡智につながることができます。
この流れを受け、この読書会で私たちの内的な世界に生まれたものをもう少し育ててみたいという思いで、「百合と薔薇」が終わったあとの12月から、同じ丹羽敏雄先生のご本「シュタイナーの老年学」の読書会を開催することにしました。
個人的には、春からシュタイナーのバイオグラフィーワークを受ける機会に恵まれ、自分の人生を振り返る中、丹羽先生のこの本と出合いました。この夏は、母がこの世とあの世をさまよい、人生の終わりというものに思いを馳せた夏でもありましたが、この本を読んで「老いること」と「死」へのとらえ方が大きく変わりました。
私は闇の中へと観いる。
その中に光が現れる。
生きている光が。
闇の中のこの光は誰か?
それは、私の真実である「私」に他ならず。
この「私」の本性は、私の地上存在の中には入らず。
私はその像にすぎず。
私は、しかし、それを再び見いだすであろう、
私が、霊に対する善き意志をもち、
死の門をくぐり抜けるときに。ルドルフ・シュタイナー
(シュタイナーの老年学ー老いることの秘密/丹羽敏雄)
暑すぎた夏が終わり、秋から冬にかけて私たちの内的な世界も深まっていくこととでしょう。この季節に読むにはよいかな、と思っています。
誰もが迎えるシニア期とは何か?
若いころは、長い人生をまえに、希望、あるいは不安、そういった思いを抱きながら未来を見つめています。未熟な私たちの霊的な自我は肉体の活力によって支えられています。
シニア期になると、自然なこととして、肉体的活力は衰えていきます。
そして、魂の力もそれとともに萎えていくのでしょうか・・・
それとも、だからこそ、魂のなかに何かが目覚め始め、それまで生きてきた長い人生に、意味が生まれ、そして光が当てられ、さらには感謝の念に包まれ、完成に向かうことができるのでしょうか?
*
本書は老いることの秘密を、シュタイナーの霊学を基に解き明かそうとする世代を超えた必読の書。
(本書の扉文より)

「シュタイナーの老年学ー老いることの秘密」オンライン読書会
■内容:毎回1章ずつ読み進めていきます。事前に下読みをした上でご参加いただきます。
その回の内容をふまえたシェアリングや、ワークなども交えた分かち合いの時間にしたいと思います。
◆日時:2024年 12/6・12/20・2025年1/10・1/24・2/7・2/21・3/7・3/21
隔週金曜 全8回/10時~12時
◆形態:オンラインZOOM
*定員:6名(最低催行3名)⇒開催決定!残席2名さま受付中です。
◆参加費:¥19,360(税込)事前にお振込となります。
*増補版『シュタイナーの老年学-老いることの秘密』(涼風書林)をご用意ください。
*やむを得ず欠席の場合は、アーカイブ動画をお送りします。
お申し込みは以下のフォームからお願いいたします。
追伸:お問合せありがとうございます。「百合と薔薇」読書会は、2025年春から再び開催予定です。